覚 和歌子
詩人・作詞家

「あなたの最期の『七日間』」または、“あなたが最期にしておきたい、おかねばという願い”

私が願う最期の『七日間』

一日目、両親にありがとうのハグをしに行く。

二日目、夫と弟子たちの落語を聞く。桃を食べる。

三日目、バンドのメンバーに集まってもらって気がすむまで歌う。

四日目、大好きな人と大事な人にありがとうのハグをしに行く。

五日目、四日目に会いに行った人たちに、”あの世があること”と” 私が死んだ後、私だということ”がその人だけにわかる暗号しるしを伝える。例えば「玄関先に黄緑色の雨蛙を見たら、会いに行った私だからね」とか「カフェで読書してる人の本が夕焼け色の表紙だったら、私がサポートしてるからね」とか。

六日目、冷え性じゃない身体をもらって味わう。薄着で高原を散策するとか。

七日目、来世の計画を立てる。