北島 由記子
書籍編集者

楽曲の感想

残された時間をどう過ごすか、自分のため、夫のため、血を分けた子供達のため…。その順番や比重をどう分けるかによって、長い人生をどう生きてきたのか、その人の存在の仕方が透けて見える。そして最期の七日間に人生を凝縮させ、最終日は共に歩んできた夫と指を繋いで満ち足りた心で先に逝く…これまで夫を家族を支えてきた妻が、最後には夫や家族に支えられて逝くことができるのは、とても幸せなエンディングかもしれない。

そんなことを考えさせられる歌でした。

「あなたの最期の『七日間』」または、“あなたが最期にしておきたい、おかねばという願い”

出来るだけ普段と変わらない普通の日常を送りたい。

これまでの人生を振り返った時、いつもその時々に持てる力を全部出してきたと思えるから、最期も特別なことはしたくない。何か特別なことをすると、かえってやり残したことがあるんじゃないか、全力で生きてこなかったんじゃないかと不安になりそうだから。

残された七日間、どう過ごすのか考えてみた。

変わらない日常を送りながら、毎日何か一つだけ「最期」を意識して過ごしたい。

1、これまで誰にも言わず、秘密にしていた日記や写真などを全て捨てる。

2、写真を整理して、娘たちに「覚えておいてほしい母の顔」に近い写真を1枚だけ選び、それ以外は全部捨てる

3、3人の娘たちに、それぞれ娘として生まれてきてくれたその日から今までの成長への感謝を手紙にしたい

4、スペアリブをたくさん作って冷凍する

5、シフォンケーキを焼く

6、両親の眠るお墓に「あなたたちの娘で良かった」と伝えに行く

7、最期の1日。塩おにぎりを持って早朝から箱根の山に出かけ、海の見える山頂で地面に腰を下ろしておにぎりを食べ、帰りに温泉に入る。疲れて帰宅して、そのまま眠りにつきたい。