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クミコ - ココロの扉をたたくウタ

INORI〜祈り〜|ニューシングル|2010年2月24日発売

残されたのは薬の包み紙で折られた小さな折り鶴たちでした。これは一人の少女の「祈り」の物語です。

「折る」ことは「祈る」こと

日本人にとって「折り鶴」は、特別な意味を持つものといえます。
「千羽鶴」といわれるくらい沢山の「折り鶴」に「願掛け」をする風習は、
この国の人なら誰でも知っています。
一羽一羽心を込めて折る、折り続けるそのことが、切なる願いを持つ人の
大きな支えになっているのでしょう。

「INORI」の主人公の少女もそうでした。
佐々木禎子(さだこ)ちゃん。
広島平和記念公園にある「原爆の子の像」のモデルでもあります。
頭上に高く「折り鶴」を掲げた少女の像です。
2才で被爆し12才で亡くなった少女は、いつか元気になって
皆の待つ家へ帰れることを願いました。
そしてそのためにできること、それが「折り鶴」を折ることでした。
苦い薬の包み紙を広げ、一羽一羽折り続けることでした。

「INORI」は「祈り」です。
核軍縮が声高に叫ばれる現代。
少女の残したちっちゃな「折り鶴」たちは「命」の尊さを教えてくれます。
生きとし生けるものの「祈り」を伝えてくれます。

禎子ちゃんの甥にあたる作者佐々木祐滋さんが、
私に手渡してくれたこの歌を、これから共に大切に唄っていきましょう。
それこそ「折り鶴」を折るように。
心を込めて。

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