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クミコ - ココロの扉をたたくウタ

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2009年9月20日

「鮭弁」

この前までドライ機能を使っていたエアコン。
このところの「空咳」、ああもう加湿器の出番か。
こんなにモノゴトは早く進んでいく。
で、これからしばらくアチコチと出かける日々が。
ちょっとでもヒルムと、どどどんとすべてが落ちていきそうな。
だからコワイ。とてもコワイ。

朝早く大阪へ。
お昼前には一仕事終わっていた。
翌日の生テレビと生ラジオまで自由。
自由とはいっても自由にならないのがツライ。
いい気になってひょこひょこ歩き回って、後で疲れて、
なんてことは、もうできない。
どこにでも魔物は潜んでいる。
だから「自重」の文字が浮かぶ。
もう「自重女歴」は長い。

それでも昼飯を道頓堀あたりでと。
このへん、やっぱり好きなのだ。
「夫婦善哉」のせいだ、きっと。
森繁久弥と淡島千景の影が見える。
ぱんぱんとお不動さんで拍手を打つ女が見える。
しょうもない男と女が、この街には似合う。
しょうもないって、いい言葉だなあって思う。

「二度づけ禁止」の貼り紙のある串揚げ屋。
通天閣あたりでもこの貼り紙。
こんなおっちゃん守ってはるんか、というとこでも。
でもどちらかいうと観光客のための規則。
だからおかしい。
こんなおっちゃんも、あんなおっちゃんも、みいんな
きちんと規則守る。
大阪に根づいた規則。

夜、ホテルからふらり。
交差点でホカ弁屋発見。
そういえば、新婚の時これに助けられた。
クーラーのない部屋で、もうろうと汗にまみれ
思い切って外に出たらこの店が。
世の中にこんな美味いものがあるのかと思った。
熱中症で死ぬところを救ってくれた「鮭弁」。
あれから30年近く。

差し出されたメニューは、とんと馴染みなく、でも。
ありました「鮭弁」。610円。
コレください。
レジのおばちゃん、あわてて副菜の説明。
「あのこれメンチですけど、今白身魚でぐちゃぐちゃぐちゃ」
あ、ちょっと待って、コレって玄米?
じゃあ、これにしてください。540円。
おばちゃん、また。
「あのこれもメンチじゃなくて、白身魚のフライでぐちゃぐちゃぐちゃ」
いいですよ、それで。
ガチャガチャン。「650円いただきます」
え?650円?
そうか、このどんくさいおばちゃん、鮭弁のご飯を玄米に
変えたと判断して610円に玄米40円増しで650円。
ま、いいか。鮭栄養あるし。
それにしても、ゆるい弁当屋。
おばちゃん、レジにいるだけ。
普通、調理場とレジって行ったり来たりして忙しいはず。
おばちゃん、手持ち無沙汰。
もぞもぞ計算してる、計算のふりしてる。
待つこと5分。「お待たせしましたあ」

ホテルの部屋で。
たまにはこんな夕食ってのもいいな。
開けた「鮭弁」。
あ、あ、あ。
鮭、入ってないよお!!!

橋本知事って大変だな。
そんなこと思ってしまったですわ、私。