「店頭歌唱の日々」 その二
6月12日
福岡「インドウ楽器」さん
盛り場「天神」にあるレコード屋さん。
ここのご主人はおばあさま。
今は息子さんが社長さんだけど、もう一人娘さんが。
屋根裏部屋みたいなとこで、インターネットＦＭのような
放送をアヤシゲに。
マッサージもうまくて、この子音はこの臓器にいい、なんて
一覧表までくれて。
「インドウ」を「インド」だと勘違いした要因のひとつが彼女。
店をやめ放浪にでたらしく再会叶わず残念でした。
店頭というより店内歌唱のこの日。
福岡は３日目の最後の仕事です。
前夜から声の調子が悪く、起きた途端青ざめました。
その前の取材では声をひそめヒソヒソと。
ライブに必死で備えます。
店に入ると大分から駆けつけてくださったお客さまが。
がんばれがんばれ、ノドにいいきかせます。
無事終了。ほっ。
空港へ向かうタクシーでしばし放心。
6月14日
柏「新星堂カルチェ５柏店」さん
以前ここで唄ったことがあります。
そりゃもう寒い季節で。
一風吹くと人が減り。
今回は並んだパイプ椅子にもその後ろにもびっちり。
ああ良かった。
お店の担当者、若い女性がディスプレイを見せてくれます。
ほらこんなふうに。ひたすら感謝。
終了後、札幌へ。
柏から羽田行きのバス。
途中ガンセンターへ回ります。
この時乗車する人はいなかったけど、この路線、
必要な人たちはたくさんおられるんでしょう。
病院の建物の窓、一般のバス停留所に並ぶ人。
弱音なんか吐けないなあ。
曇り空を見上げながら思いました。
6月21日
池袋東武百貨店屋上ステージ
中止です。
雨です。
朝荷物もって文化放送に。
そのあげく忘れ物して。また戻って。
はあはあぜいぜい汗だくで。
生放送中に決定した中止。
うれしいんだか悔しいんだか。
じっと荷物、見ます。
6月23日
名古屋「アスナル金山」さん
名古屋キャンペーンもかねた二日間の最後。
立体交差の不思議な街駅。
駅前広場に常時あるらしいステージではチャン・ウンスクさんが
唄っています。
チャンさんとは以前カラオケイベントでご一緒しました。
「次はクミコさん、私だいすきです」
宣伝してくれる。ありがたいこと。
名古屋の親しい方々も。ありがたいこと。
ステージの上には、チャンさんと私のおっきな名前とポスターが。
こうゆうの見たことあったけどいつだったか。
ああ芸能。しばし感無量に。
というところで今回はここまで。
一つの場所を思い出すと人の顔を思い出します。
いろんな顔を思い出します。
そうか、このために書き始めたんだってわかりました。
今頃わかりました。