2007年5月19日
「子供ってすごい」
所々でまだ下ろしていない「鯉のぼり」が風にハタハタはためいているのを見ると、うれしい。
先だって行った兵庫県の川べりには、その「鯉のぼり」たちがズラッと並んでいて壮観だった。ただ、風がないと沢山の「目刺し」が立っているように見えてしまうので困る。反対に勢いよく風が吹いてプワッとふくらんだ鯉たちは、丸々とおいしそうで生ツバを飲み込みそうになる。
「子供」に込められた想いが、そんな「鯉のぼり」にあらわされているのだと、年を重ねたこのごろ、やっと腑に落ちてきた。
熱い塊のような「子供」の体に触れると、それだけでウキウキする。ありがたくなる。あんなに子供嫌いだったことが信じられない。きっと自分が子供だったせいだ。
子供を持たない友人知人はたくさんいる。成り行きで子供を持てなかったという人も、相手がねえ、という人もいるし、私のようにまったく人生設計図の中に子供が入っていなかったという人も、少しはいる。
そんな人生設計図など、相手のオトコがやたら子供好きだったりすれば、またたく間に変更修正になったろうが、幸か不幸かそういう相手がいなかった。
一人っ子で生きてきて一人暮らし。「一人」は性に合ってはいるが、もし「今度」があるなら、それこそ貸し切りバス一杯になるくらい産んでみてもいいなあと思う。
時々、子供連れで来てくれるファンの方もいて、そんな時はちっちゃい子でもおっきい子でも、抱きしめたくなる。ムズムズと子供の匂いがして、生命ってこんな風に流れていくんだなあと実感できる。この子たちがこれから生きていく何十年を思うことができる。生きていかねばならない社会のことを思うことができる。
責任あるなあ、急に背筋を伸ばしたりする。子供ってやっぱりすごい。