2008年5月10日
「ところかわれば、キーの高さも・・・」
ご縁があって、日本と中国の青年交流会のような場所で唄うことになった。
中国の人と日本の人と半々位で、でももしかするとワイワイガヤガヤと大騒ぎになっていて、クミコさんには大変失礼なことになるかも、といわれ覚悟してステージに上がったがそれほどのこともない。アチコチで記念撮影をしたりオシャベリをしているくらいだ。
突然決まった話なので、中国の歌の勉強をするヒマもない。色々と事情のある国のこと、「満州娘」はもちろんのこと「何日君再来」も唄うのははばかられる。
ま、いいかと「愛の讃歌」など唄うことにするが、これってシャンソン。フランス商品不買運動の映像を思い出し、曲の紹介を通訳してくれる中国女性に、シャンソンのシャの字も出さぬまま、まあ、男と女の愛の歌ですからときわめて大ざっぱな説明をする。
中国では、そういえば高い声の人が多い。アグネス・チャン系とでもいおうか、天から脳天めがけ降り落ちてくるような高音。その昔の日本の歌手にも、そういう人は多かった。月がとっても青いからー、と唄っていた菅原都々子さんの声など、日本人離れしていた。
これが韓国になると逆に太くて低い声が好まれるらしい。先だってラジオでご一緒したキム・ヨンジャさんなどその典型で、地の底から湧き上がる石油を思わせる。
人の声の不思議さよ、と我が身を思えば、時に高音といわれ、時に低音といわれ、時に美声とほめられ、話せば悪声と笑われる。
ステージでの最後、日本の唱歌「故郷」を唄う。主催者の方々も舞台に上がり合唱となる。が、私のキーに合わせたピアノ伴奏にどの人も唄いづらそうなのだった。ううむ。