2009年10月4日
「怒りの“規則”」
飛行機にはマイレージという特典がある。
たくさん乗れば乗っただけ、何らかの形で利益が乗客に還元されるシステム。航空会社の競争のせいもある。
ところが新幹線。これにはまったく何の特典もない。年にアチコチと何十回乗っても何のお礼もない。ま、こんなにごひいきいただいて、ホナラ、このくらいサービスしときまひょ的展開が一切、ない。
それどころか、人間誰しもある過失。切符を失くしてしまう、こんな時どうなるか。全額支払わねばならない。それがたとえ、東京福岡という距離であったとしても。
先だって、浜松からの帰り、不覚にも切符を紛失してしまった。総勢6人同じ車両。もちろん検札もやってきて確認している。あわてはしたが、タカをくくっていた。何らかの救済があるに違いない。そう確信して窓口へ向かった。
「全額、もう一度お支払いいただきます」
ええっ。当然食ってかかる。一体何のための検札だ、売券してることはコンピューターでわかるだろう、こんなにたくさんで乗っているんだ、等々。いくらいってもダメ。
「じゃ、私、品川から乗ったんです」と、居直ってもダメ。
品川のカメラで確認します、警察にいっていただかねば、のまるで脅し。
終電間近、しかも翌朝早い。(また新幹線!)泣く泣く、いや怒り怒り支払った。
規則ですから。これが相手の拠り所だ。でも規則って一体何なのだ、誰のだ。私たちはいちいち契約して切符を買っているのではない。他の陸路がないから乗っているのだ。
昨夜、東京駅の窓口、途方にくれたような乗客が立っている。またむらむらと怒りが湧いてきた。